工藤淳夫

食品中のカビ毒汚染を予防してアンチエイジング

食品中のカビ毒汚染を予防してアンチエイジング

 

生薬やドライフルーツ、穀物など驚くほど多くの身近な食品にカビ毒が含まれています。

今回は発がん性カビ毒であるアフラトキシンとオクラトキシンが多い食品について記事にしてみます。

最初に述べておきますが日本では一応これらのカビ毒が多い食品に対してアフラトキシンには食品衛生法による規制が、オクラトキシンにはガイドラインがあります[15]。

カビ毒の多い食べ物に注意して自分で食材を厳選することはみなさまの健康長寿ならびにアンチエイジングのお役に立つと思います。

 

カビ毒は老化を促進する

アフラトキシンB1は自然界で最も発がん性の高い物質として有名です。

アスペルギルス・フラバスが産生するアフラトキシンB1は肝臓がん、オクラトキシンAは腎臓がんの原因です。しかも加熱調理でカビ自体は死滅してもカビ毒は分解されず残ります。

 

アフラトキシンやオクラトキシンなどのカビ毒は活性酸素(ROS)を発生させて老化を促進します。

一般的に活性酸素で老化が進んだかどうかを測る指標として体内の抗酸化剤の量、酸化脂質の量、DNAダメージの量が使われます。

アフラトキシンやオクラトキシンは活性酸素を出すのでグルタチオンなどの抗酸化剤が使われ減少し、細胞膜が酸化するため酸化脂質が増え、活性酸素でDNAが切断されますのでDNAダメージが増えます[8][9]。

 

また、アフラトキシンは肝臓でAFBOと呼ばれるより肝臓で発がん性の高いカビ毒に変わります[8]。

 

アフラトキシン・オクラトキシンまたはパツリンの多い食べ物

パツリンもカビ毒の一種で特にリンゴに多く存在しています。

生薬

高麗人参、生姜、カンゾウ(甘草/リコリス)[7]、ウコン(ターメリック)、kava-kava(コショウ科のハーブ)[1]、コショウ(ブラック/ホワイトペッパー)[6]、トウガラシ、キャラウェイ、コリアンダー[5]等

 

ドライフルーツ

乾燥イチジク、乾燥レーズン、乾燥プルーン、乾燥アンズ[1]、ナツメグ[12]等

 

ドライナッツ

アーモンド、ピスタチオ、ピーナッツ[3]、ブラジルナッツ等

 

果物ジュース

ブドウジュース、リンゴジュースおよびそれらを原料としたお酒(ワインなど)

 

穀物

トウモロコシ[2]、米[3]、小麦やハト麦、そば粉などの穀物。およびそれらを飼料として与えられた家畜由来の牛乳や食肉[4]

 

コーヒー/カカオ

特にインスタントコーヒーにカビ毒が多い。

チョコレートやココアなどのカカオ豆製品[13]に多い。

 

牛乳や乳製品

カビ毒汚染された飼料で育てられるとミルクに移行して最終的に人間にカビ毒が蓄積していきます[16]。

 

日本におけるカビ毒汚染

アフラトキシンやオクラトキシンはすべてから検出されるわけではありません。

日本ではアフラトキシンに対しては規制がありますが、日本国内においてカビ毒がどの程度蔓延しているのか過去に検出された記録があるものを述べます。

日本では醤油、味噌、日本酒からはアフラトキシンは検出されなかった[17]。

日本国内で販売されているピーナッツバターとビターチョコレートでアフラトキシンが検出された[18]。

さらにオクラトキシンはオートミール、小麦粉、ライ麦粉、そば粉、コーヒー生豆、焙煎コーヒー豆、レーズン、ビール、ワイン、ビターチョコレートで検出された[18]。

 

カビ毒の老化から守る方法

産地やブランドごとでもカビ毒の量が異なるため本当にカビ毒の少ないものを選ぶには個別の商品を実際に検査機関で調べてもらうしかないのが現状です。

かといって今すぐ戸棚のコショウやコーヒー豆をすべて検査機関に回すのは現実的ではないため、カビ毒に汚染されている確率が高い食べ物を知り、リスクを取って食べるあるいは避けるべきです。

 

カンゾウ(リコリス)にはカビ毒が多い

通常、紅茶にはカビ毒は含まれないがハーブティーでもカンゾウ入りのハーブティーにはオクラトキシンAが検出されることがある[7]。

またカンゾウ根よりもカンゾウエキスにするとカビ毒が多く含まれます。

 

コーヒーは豆よりインスタントにカビ毒が多い

コーヒーはコーヒーは豆から入れるよりもインスタントコーヒーの方がカビ毒が多くなる[7]。

一方、コーヒーやチョコレートにはカビ毒が含まれるが同時に豊富なポリフェノールも含まれており適度(moderate)であれば抗酸化・抗炎症作用、冠動脈疾患予防に役立つ[14]。

コーヒーは私もよく飲みますので豆から挽くだけでなく産地や生産農家を厳選しないとだめだと考えています。

 

ウコン中のクルクミンはカビ毒による老化から守ってくれる

ウコン中のクルクミンというポリフェノールはグルタチオンペルオキシダーゼを増やして抗酸化力を高め老化を防ぎます[8]。

さらにアフラトキシンが高度発がん物質であるAFBOに変わるのを阻害して肝臓がんから守ってくれます。

 

ローズマリーはカビ毒による老化から守ってくれる

ローズマリーはアフラトキシンやオクラトキシンの酸化を抑えDNAダメージを軽減してくれる[9]。抗炎症作用だけでなく乳がんなど多くの癌に対して抗ガン作用がある[10]。

 

タイムは抗酸化力が高くカビ毒の酸化から守ってくれる

タイムも高い抗酸化力があり、その抗酸化力はマジョラム<セージ<タイムの順でポリフェノール量が多く、同時に抗酸化力も高い[11]。

 

新鮮な状態で食べる

成長期の子供には米などの良質な糖質が必要です。

カビは乾燥や時間がたつに従って増えていきますのでなるべく新鮮なとれたて状態でいただくようにするとカビ毒による老化を抑えます。

 

まとめ

  • カビ毒は加熱で分解しない。
  • カビ毒の摂取を少しでも低減することが活性酸素を抑えアンチエイジングになりひいては肝臓癌や腎臓癌のリスクを下げることにもなる。
  • コーヒーは豆から挽く、コショウ・唐辛子のかわりにローズマリーやタイムなどのハーブを使うとカビ毒を抑えられる。
  • クルクミンにはカビ毒から守ってくれる作用がある。
  • なるべく乾燥して時間がたっていない新鮮なものを選ぶ。
  • 一般的ではないが究極的には商品一つ一つカビ毒の検査をして生産者や生産地を決めて購入・摂取する。

 

参考文献:

  1. Mycotoxins in botanicals and dried fruits: a review. Trucksess MW et al., Food Addit Contam Part A Chem Anal Control Expo Risk Assess. 2008 Feb;25(2):181-92. doi: 10.1080/02652030701567459.

  2. Aflatoxin and fumonisin contamination of commercial corn (Zea mays) hybrids in Mississippi. Abbas HK et al., J Agric Food Chem. 2002 Aug 28;50(18):5246-54.

  3. Multi-mycotoxin screening reveals separate occurrence of aflatoxins and ochratoxin a in Asian rice. Lim CW et al., J Agric Food Chem. 2015 Apr 1;63(12):3104-13. doi: 10.1021/acs.jafc.5b00471. Epub 2015 Mar 13.

  4. かびとかび毒についての基礎的な情報 農林水産省
  5. Ochratoxin A levels in spices and dried nuts consumed in Tunisia. Zaied C et al., Food Addit Contam Part B Surveill. 2010;3(1):52-7. doi: 10.1080/19440041003587302.

  6. Natural occurrence of ochratoxin A contamination in commercial black and white pepper products. Jalili M et al., Mycopathologia. 2010 Oct;170(4):251-8. doi: 10.1007/s11046-010-9320-7. Epub 2010 Jun 5.

  7. Curcumin Prevents Aflatoxin B1 Hepatoxicity by Inhibition of Cytochrome P450 Isozymes in Chick Liver. Ni-Ya Zhang et al., Toxins (Basel). 2016 Nov; 8(11): 327.

  8. Effects of rosmarinic acid against aflatoxin B1 and ochratoxin-A-induced cell damage in a human hepatoma cell line (Hep G2). Renzulli C et al., J Appl Toxicol. 2004 Jul-Aug;24(4):289-96.

  9. Aflatoxins B and g contamination and aflatoxigenic fungi in nutmeg. Okano K et al., Shokuhin Eiseigaku Zasshi. 2012;53(5):211-6.

  10. Mycobiota of cocoa: from farm to chocolate. Copetti MV et al., Food Microbiol. 2011 Dec;28(8):1499-504. doi: 10.1016/j.fm.2011.08.005. Epub 2011 Aug 12.

  11. Consumption of cocoa, tea and coffee and risk of cardiovascular disease. Di Castelnuovo A et al., Eur J Intern Med. 2012 Jan;23(1):15-25. doi: 10.1016/j.ejim.2011.07.014. Epub 2011 Aug 30.

  12. 食品安全に関するリスクプロファイルシート (化学物質) 農林水産省
  13. Mycotoxins in Bovine Milk and Dairy Products: A Review. Becker-Algeri TA et al., J Food Sci. 2016 Mar;81(3):R544-52. doi: 10.1111/1750-3841.13204. Epub 2016 Jan 22.

  14. A review of studies and measures to improve the mycotoxicological safety of traditional Japanese mold-fermented foods. Tanaka K et al., Mycotoxin Res. 2006 Sep;22(3):153-8. doi: 10.1007/BF02959268.

  15. Aflatoxin and ochratoxin A contamination of retail foods and intake of these mycotoxins in Japan. Kumagai S et al., Food Addit Contam Part A Chem Anal Control Expo Risk Assess. 2008 Sep;25(9):1101-6.

 

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