工藤淳夫

ワインは本当にアンチエイジングにいいのか | 生体アミンの観点から

ワインは本当にアンチエイジングにいいのか | 生体アミンの観点から

 

少しでも老化に悪い影響を及ぼす食べ物や生活習慣は知って、できるところから改善していくことが顔の年齢以上の老化を食い止めるのに重要と考えています。

確かにワインにはレスベラトロールなどのポリフェノールが含まれアンチエイジングにも効果がありますが重大なリスクはないのでしょうか?

医療の現場でも必ずリスクとメリットを考えメリットがリスクを上回った時に採用するようにしています。

あとは個人がリスクを知って受け入れられればいいと考えています。

今回はワインや生ハムなどに多く含まれる生体アミンの観点から、生体アミンを食べると老化にどのような影響があるのかわかりやすく記事にしてみます。

 

生体アミンとは

花粉症やかゆみで有名なヒスタミンなどは生体アミンと呼ばれます。

ヒスタミンやチラミンなどに代表される生体アミンは一般に細菌の繁殖とともに増えるため食べ物の腐敗の指標につかわれます。

少量ならばアミンオキシダーゼという酵素で毒性の少ない物質に代謝されますが、ヒスタミンなどの生体アミンはレクチンなどと異なり加熱しても分解されませんので茹でても焼いても残りますのでご注意を。

ヨーロッパやアメリカ、カナダなどの国は食品の世界基準である『コーデックス規格』に従って食物中のヒスタミン量の制限も実施しています。

 

生体アミンを多く含む食べ物

発酵食品

発酵食品に多く含まれます。例えばサラミ、熟成牛肉、チーズ、ヨーグルト、納豆、醤油、ワインなどは発酵しているためどうしても細菌が作り出す生体アミンが多くなりやすいです。

発酵食品には特にチラミンが多く含まれます。

 

あとはサバが有名ですが魚にヒスタミンが多く含まれ、鮮魚<冷凍<缶詰<乾物の順にヒスタミンが多くなります[5]。

ですのでシーチキンやカツオ節、最近の熟成肉ブームで出てきた熟成魚などには多くの生体アミンが含まれています。

 

生体アミンを発生させる菌は菌の種類ではなく菌株によって異なります。

そのため同じ乳酸菌であっても株によってヒスタミンやチラミンを出す株と出さない株があります。

どの食品に生体アミンが多く含まれるのかは一概に言えません。例えばワインにしても製造方法や菌株の種類などで変わるからです。

 

アルコールと生体アミンの相互作用

ツボクラリンなどの筋弛緩薬や抗うつ薬などの薬を飲んでいる方やアルコール飲料の摂取は生体アミンを低毒化する酵素アミンオキシダーゼを阻害します

生体アミン不耐症と同じような状態になるため、特にチラミンが多い食べ物(発酵食品、発酵飲料)を同時に食べると生体アミンがそのまま血中に入って血糖値を上げます[1]。

レスベラトロールなどのポリフェノールが含まれていたりして健康に良いとされるワインですが発酵アルコール飲料です。

次に述べるようにワイン中のヒスタミンなど生体アミンによる血糖値上昇や炎症のリスク、発がん性のリスクがあるためワインは実はアンチエイジングに良くない飲料です。

もしお酒を飲むならワイン、ビール、日本酒などの醸造酒の代わりに焼酎やウィスキーなどの蒸留酒(特に甲種)にすることです。糖質制限の観点からも甲種は糖質ゼロです。

 

亜硝酸塩+生体アミンの同時摂取による発がん性

また生体アミンのプトレシンやカダベリンはほとんどのワインに添加物として入っている亜硝酸塩と反応して発がん物質ニトロソアミンに変わります[1]

今は私は発酵食品は積極的には食べないですが、以前は普通にワインをチーズとともに飲むのが好きでした。

しかしワイン自体が発酵飲料ですし、ワインが好きな方はチーズもおつまみにする方が多いので亜硝酸塩との同時摂取に発がん性があることを知っておいた方が健康長寿に役立つと考えています。

その他にも市販されている多くの生ハムやソーセージ、ハム、サラミなど発酵食肉にも亜硝酸塩が含まれていますので発がん性の高い食品だと言えます。

ワインには亜硝酸塩が添加されていますし日本酒も醸造過程で亜硝酸が必要です。ワインや日本酒などの醸造酒が大好きで飲みまくる方は胆管癌で亡くなることがありますが原因はこれではないかと考えております。特に日本酒には糖質が多く含まれるため癌細胞のエサでもあります。

 

生体アミンの悪い影響

血糖値の上昇

大量に摂取するとアミンオキシダーゼの処理能力を超えて生体アミンがそのまま血中に入りアドレナリンの上昇や血糖値の上昇などを引き起こします[1]。

血糖値が上がると食欲のコントロールが難しくなりますし、糖化によるコラーゲン繊維・弾性繊維などが硬くなり顔のハリ・たるみに影響しますしAGEsによる活性酸素の発生で細胞が劣化して年齢以上に顔の老化が進んでしまいます。

 

頭痛

またワインに含まれるヒスタミンなどの生体アミンは頭痛の原因になります[6]。そのため頭痛症状など酔い止めの薬には抗ヒスタミン成分が入っているものも売られています。

 

嘔吐

私自身には生体アミン不耐症はないと思っていますが、試しに実験でカマンベールチーズを2箱食べたら朝方嘔吐しました。

多すぎるヒスタミンの摂取は不耐症でない人であってもアミンオキシダーゼの処理能力を超えてヒスタミン血中濃度が上がり嘔吐中枢に到達します。

 

O157病原性大腸菌感染リスク

また、チラミンが多いと病原性大腸菌のO157大腸菌が腸壁にくっつきやすくなります[1]。

 

アトピー

アトピーの症状がある方にヒスタミンの多い食事をさせるとアトピーの症状を悪化させます[4]。

アトピーの方もなるべく炎症が少ない生活習慣でなるべく老化せず長生きしてもらいたいです。

 

炎症

また、ヒスタミンは肥満細胞(マスト細胞)や好酸球、Th2などの炎症細胞の血管透過性を上げて遊走しやすくします[7]。

肥満細胞が増えると、それこそヒスタミンを放出してヒスタミン量が増えますし、炎症が皮膚で起こると活性酸素が増えますので肌のアンチエイジングにもよくありません。

 

まとめ

  • 発酵食品や発酵飲料、魚、特に燻製や干物には多くの生体アミンが含まれる。不耐症がない方でも大量摂取は血糖値を上げ炎症を起こし老化を早めるため避けたほうがよい。
  • アルコールと発酵食品の組み合わせは低毒化するアミンオキシダーゼを阻害し生体アミンの血中濃度が上がるため同時摂取は控えたほうがいい。
  • ワインや生ハムの添加物である亜硝酸塩は生体アミンを発がん物質に変えるため、よくあるワインとチーズの組み合わせなどはアンチエイジングの観点からはお勧めしない。
  • 特にアトピーの方はヒスタミンなどの生体アミンの含まれる食事を避けることで不要な老化を抑えられる。
  • 飲むなら生体アミンと糖質の観点から焼酎やウィスキーなどの蒸留酒。

 

参考文献:

  1. Biogenic amines in fermented foods. G Spano et al. European Journal of Clinical Nutrition (2010) 64, S95–S100; doi:10.1038/ejcn.2010.218

  2. Biogenic amines in dry fermented sausages: a review. Suzzi G et al., Int J Food Microbiol. 2003 Nov 15;88(1):41-54.

  3. Exogenous histamine aggravates eczema in a subgroup of patients with atopic dermatitis. Worm M et al., Acta Derm Venereol. 2009;89(1):52-6. doi: 10.2340/00015555-0565.

  4. Treatment of Atopic Dermatitis with a Low-histamine Diet. Chung BY. Ann Dermatol. 2011 Sep;23 Suppl 1:S91-5. doi: 10.5021/ad.2011.23.S1.S91. Epub 2011 Sep 30.

  5. Histamine levels in commercially important fresh and processed fish of Oman with reference to international standards. Yesudhason P et al., Food Chem. 2013 Oct 15;140(4):777-83. doi: 10.1016/j.foodchem.2012.11.030. Epub 2012 Nov 16.

  6. Wine and headache. Jarisch R et al., Int Arch Allergy Immunol. 1996 May;110(1):7-12.

  7. Histamine and Histamine Receptors in Allergic Dermatitis. Ohtsu H et al., Handb Exp Pharmacol. 2016 Oct 28. [Epub ahead of print]

 

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